妙 興 報 恩 禅 寺
 鎌倉時代の貞和4年(1348年)創建された、臨済宗妙心寺派の古刹です。 創建開 山は滅宗宗興(めっしゅうそうこう)、勧請開山は大応国師(南浦紹明なんぽじょうみょう)です。  室町幕府から手厚く保護を受け、足利2代将軍義詮(よしあきら)から五山制度の諸山と同格に列せられ、当国隋一の巨刹となりました。
 境内は鎌倉建築様式を保つ七堂伽藍様式を維持し、厳格な宗風の伝統に、その数は少なくなったとはいえ、今尚戒律を持して、日々道心を磨く若き雲水の道場となっています。 境内の散策は自由ですが、静寂な雰囲気は保ちたいものです。
*仏殿の拝観ができます。冬季を除き、博物館の休館日である月曜日は休みです。 仏殿に管理の方が見えますので、申し込んでください。
*毎月1日と15日に一般の人も参加できる座禅の会を行っています。
  住所:一宮市大和町妙興寺2438   電話:0586−45−1973
  
最寄り交通機関:名鉄名古屋本線妙興寺駅徒歩3分
 写真の達磨(だるま)は妙興寺内に掲げてある禅の始祖、菩提達磨像です。 菩提達磨は6世紀初めに西域から来て洛陽を中心に禅を伝えた僧で、釈迦から数えて28代目と言われています。
禅宗が日本に伝えられたのは、鎌倉時代です。 鎌倉幕府の執権、北条時頼(ほうじょう ときより)の招きにより応じた蘭渓道隆(らいけい どうりゅう)や日本人僧の栄西が最初と言われています。
   隣接の一宮市博物館屋外に展示されている江戸時代の妙興寺の堀跡図です。
写真では読みづらいですが、幅2.4mから3.6m、深さ1.1mの堀跡が確認されたと記載されています。
正面入り口。境内は県指定史跡。左の石碑は山号である長島山(ちょうとうざん)の文字が見える。
山号の正確な由来は不明であるが旧地名の中島郡からという説もあります。
名古屋城から移築された総門。
総門の北側にある勅使門
鎌倉時代の創建当時の様式を今に伝えています。特徴は四脚門という格調の高さです。国の重要文化財の指定を受けています
妙興寺山門
平成16年8月改修工事されました。

仏殿(一宮市指定文化財)
須弥壇(しゅみだん)に釈迦三尊像が祀ってあります。
仏殿の天井に描かれた油彩の竜です。
昭和31年(1956)、日展・光風会展の重鎮として活躍していた洋画家山喜多二郎太の作品で五間四方の大きさです。
当時、禅宗寺院と油彩画の組み合わせが大いに注目を集めた。
・・・一宮市博物館平成16年度秋季特別展のチラシより引用
安土桃山時代様式を保つ鐘撞堂です。
鐘は南北朝時代のもので、口径が全国で二番目に大きく県指定文化財になっています